【仏像】立体曼荼羅を見に 特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」へ行く


もう前すぎて忘れたが、おそらく去年のこと。
東寺展は前にもあったが、
彼がメインと聞いてはいかないわけにはいかない。
私は、彼が来ることを教えてくれた友人と、
春になったら上野に行く約束をしたのだ。

「彼」とは東寺の帝釈天。
ファンも多い、国宝の仏像だ。

好きになったきっかけは中学の美術の授業


東京の区立の中学の修学旅行は、当時、京都・奈良だった。
しかし中学生にとって、お寺はそんなに魅力的なところではない。
だからなのか、
修学旅行前、実際はどのくらいの時間を割いて教えてくれたか覚えていないのだが、
仏教美術についてじっくり教えてくれたのだ。

おかげで仏像を見るのがとても好きになった。
当時の美術の先生には非常に感謝している。

でも私は、その修学旅行では帝釈天に会っていないのだ。
帰ってきてからの美術の課題、
一番好きだと思った仏像のポストカードを買ってきて、
その面を粘土かなんかで作成する。
(そういえば、その出来上がりがどうなったか知らない)
私は薬師寺の日光菩薩を作った。
そして斜め前の男子が東寺の帝釈天を作っていた。

衝撃を受けた。
何?そんなのあったっけ?

そこから大人になって京都に行って、
やっと本物を見て。
帝釈天はもちろん、その帝釈天がいる講堂の、
立体曼荼羅にひどく魅せられた。


特別展「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」へ

その日は夜にも、とあるイベントがあったため、
待ち合わせは11時にした。
朝、めざましテレビの占いをなんとなく見てたら、
みずがめ座の占いが「遅刻に注意」みたいな感じだった。
あらやだ、今日待ち合わせしてるのに、
私ったら遅刻しちゃうのかしら?
でもよくよく考えてみたら、待ち合わせの相手もみずがめ座。
お互い遅刻なら無問題。

お昼前、お腹がすいたが、
今日の上野は花見客でいっぱい。
花見だったら公園で飲み食いするんじゃないかと思うのに、
そこらへんの食べ物屋さんももれなく人でいっぱい。
国立博物館の敷地内まで行くと、そこにキッチンカーを見つけたので、
ジンジャーポークを買って外の椅子にかけて食べた。
おいしかった。

これで腹も満たしたので、
何にも心奪われることなく、展示物を見ていける。
荷物も預けて、いざ第一会場へ。

いよいよ展示を見て回る

毎回、入口の音声ガイドはシカトする。
今回のナビゲーターは佐々木蔵之介さんらしいが、
自分の感覚で見たいので、敢えて聴覚からの説明はいらない。
まあ、
「自分の感覚」って聞こえいいけど、
すっごい雑ですけどね、私たちの感想。
なんか、国宝や重要文化財を、普通の言葉で表現するだけ。
ありがたいんですよ?
でも難しく受け止めないだけ。

第一会場は書とか面とか、
曼荼羅はあるけど、仏像はない。
まあ、曼荼羅ってくくりなので当たり前かもしれないが、
じらされている感満載。
でも、その流れもキライじゃない。
1個1個、はやる心を抑えながら見ていく。

とは言え、やっぱ曼荼羅は素敵なのよ。
大きなものも多いし、
特に敷曼荼羅は面白かった。
普通はかけてあるから、天地があるものなんだけど、
全部真ん中に向かって描かれてる。
今回は胎蔵界だったけど、5月以降に金剛界が展示されるらしい。
もう一回行くか??
行っちゃうか??

そしていよいよ第二会場へ。
もう、最初っから毘沙門天。
前にも見たけど、何度見ても壮観よね。
色々細かいのが全部素敵。
ベルトとかブーツとか、私たちは言ってるんだけど、
そんな感覚で見ていいと思う。
一応、知識はあるのよ?
如来、菩薩、明王、天の違いとか、
そこらへんは知ってた方が面白いとは思うけど、
感覚だけでも「国宝」と付いた仏像は圧倒されるはず。
だてに国宝ではない。

続けて地蔵菩薩立像。
友人が一木造りという情報を見て興奮する。
その先の五大虚空蔵菩薩も見ごたえあった。
そしてその先、
大きな開けた部屋に、21体のうちの15体が1体ずつ、隙間をあけて展示されていた。

15体の立体曼荼羅


さすがに五智如来、五大菩薩、五大明王のセンターは来ていなかった。
(写真は飾ってあった)
あとは四天王のうち、広目天と多聞天、帝釈天の相方の梵天が来てなくて、
全部で15体だった。
なぜか帝釈天だけ別ゾーンに据えられ、
なぜか写真撮影OK。
普段では撮れない角度から写真を撮る。
足とか

尻とか

思う存分、帝釈天を堪能して、
もう一回帰ってくるわ、と言って、残りの14体を見にいった。

私たちは結構舐めるように全部見たおすのだが、
視点は「後ろ髪の始末」とか「邪鬼の表情」とか「アクセサリーの形」とか「色彩が残っている部分」とかが中心だ。
楽しい。
散々っぱら見倒して、
再度、約束通り帝釈天に戻って、1回表に出た。

その後、物販をひやかしていると、
ちょっと気になることが。
まあ、今回の主役は帝釈天で、
人気もあるし、それを打ち出すのはわかるんだけど、
展示の仕方はともかくとして、
物販にあるポストカードとかクリアファイルとかの中心に帝釈天がいて、
その周りに如来とか菩薩とか明王が小さくいるのは、
少し違和感を覚えた。
帝釈天Onlyならいいんだけどねー。
やっぱねー。
そこらへんはねー。

気づくと、
あっという間に14時半になってた。
東洋館の予約もあったので、
2周目はあきらめて外に出た。


TNM & TOPPAN ミュージアムシアター 空海 祈りの形


東洋館に移動して、
今度はVRで立体曼荼羅を見る。
そのまま映画のようなものかと思っていたのだが、
ナビゲーターの女性がしゃべる形式。
立体曼荼羅の中をゲームのコントローラーのようなもので進めるのは、
すごく楽しかった。
自分たちで動かせればもっとよかったけど、
人もたくさんいるので、キリがないだろうな。
ゴーグルみたいなVRだったらもっとよかったのに。

最後に撮影コーナーがあって、
その画像をSNSに載せるとステッカーがもらえるというので、
撮ってツイートしておいた。
撮った写真
もらったステッカー
これも大満足。
今回の上野は両方とも満足した。

さて武道館行くか。
※武道館